Books
~闇と光とともに生きる~
セラピールーム「光のささやき」主宰。子どもを亡くした親の会「心のままに月の光の会」主宰。「傾聴と寄り添いのセラピスト」1955年生まれ。名古屋市在住。20年あまり名古屋市の「生涯学習アドバイザー」として熱心にボランティア活動をしていた著者だが、2007年1月、突然19歳の娘が亡くなった。あまりの辛い出来事に「息をすることさえ罪悪感があり、二度と心の底から笑うことはないだろう」と、心の中に重い鉛の塊を抱えたまま生きることになった。しばらくしてネットで見つけた「子どもを亡くした親の会」からスピリチュアルな世界に出会い、娘は魂として存在し「無」ではないと知ることにより、初めて救われる思いがした。その後、岡部明美さんと出会いセラピーの世界を知り、セラピスト養成講座を受講した。また、山本美穂子さんとの出会いではヒーリングの世界を知った。セラピーとヒーリング、両方を学び続けている。養成講座同期の仲間からは母や姐御と慕われ、おっちょこちょいでちょっと気弱なところもあるが、誠実堅実で優しく頼もしい存在と言われている。SL機関車のように、地味でゆっくりだが、蒸気をたっぷり蓄え、しっかり着実に目標へと進んでいく。また、著者自身が「今は分からない」というところに柔らかく居続けるため、迷いの中にいる人は、プレッシャーを感じることなく自然に心が開いていく。春の太陽や雪解けのように、柔らかく大らかに、自然の時が満ちるまでの大いなる導きを信じている。いつのまにかその人自身の花が着実に開いていくようにサポートをする。人として深い悲しみを知り、もう一度立ち上がってきた著者は、大きな喪失の中、絶望に生きる人にとことん寄り添う。その共感力、傾聴力、包容力、相手の中にある生きる力を信じる眼差しは慈悲と慈愛そのもので、定評がある。愛する人を亡くし、この先をどう生きたらよいのか分からない方にとって、著者のことをやっと出会えたセラピストであると感じるだろう。「一番深い闇の中にいる人たちのお役に立ちたい」との強い思いが著者の活動を支えている。